なかなかブログを更新する余裕がなく、久々の投稿になります。7月中旬からほぼ毎日PCR検査をくり返し、ほぼ毎日陽性者(ほとんどがデルタ株)を認め、ほぼ毎日「保健所」にコロナの報告書を提出する日々が続いております。本当に驚くほどコロナが急増しておりますので、最近話題のデルタ株について3回シリーズでお話しさせていただきます。

まず最初のテーマはこちら、「①伝播性」です。日常会話ではあまり使われない言葉ですが「でんぱせい」と読みます。医療業界では「人から人への感染のしやすさ」を表現する時に使います。それでは今回のデルタ株は「伝播性」が上昇しているのでしょうか?実は現在まだデータ収集中でこれらに関する論文はまだ少ない状況です。ただし、以前のイギリス型(アルファ株)・南アフリカ型(ベータ株)よりも明らかに「伝播性」が高まっている事は肌感覚で明らかだと思います。例えば、1人のコロナ感染者から新たに5人以上へコロナをうつしてしまった報告もあるので、以前のコロナと比べて2倍以上「伝播性」があると考えて良いかもしれません。また、これまではマスク無しの場合、約1メールの距離で15分会話する事がリスクとされて来ましたが、デルタ株では約2メートル離れていても感染の報告を聞くようになりました。このように、デルタ株の感染者は 咳・くしゃみで より長期間・より大量に ウイルスを排出している可能性があり、おそらく体内でのウイルス増殖スピードも相当はやくなっていると思われます。

今回の結論。デルタ株は「伝播性」が格段に上昇しており、咳・くしゃみで大量に拡散されていると想定。マスク無しで会話・食事をする場合は、2メートル距離をとっても危ないかもしれない。外では孤独に黙食をお願いします。

池上幸仁診療所